1年以上死刑執行がない理由(2020〜)


 2019年12月26日の執行以来、2021年6月末時点で、死刑執行がない。
 1年半以上の未執行は、1993年以降では、2010年7月29日から2012年3月28日の期間もあったが、これは時の法務大臣側の事情によるものであろう。
 今回考えられる原因は以下の2つ。

 1.新型コロナ(covid-19)の影響
 2.東京オリンピック・パラリンピックの影響

 1は、通常の運営に加え、あらゆる面での感染対策をとる必要があり、対策方法の検討及び実施をする現場から余計な作業を増やしてほしくないとの要望があった可能性がある。
 ただし、対策方法が確立した場合、役所は上からの命令に従う性質が強いため、「余計な作業を増やしてほしくない」との要望だけでは執行を止める理由とはならないであろう。
 2は、死刑廃止国家多数を含む多数の国家が参加するオリンピック・パラリンピックを国内で開催するにあたり、余計な非難を浴びるのを避けるため、オリンピックを推進している内閣府や外務省あたりから止められている可能性がある。
 1の対策方法が確立している場合、パラリンピックが終わった9月6日以降に執行がある可能性が高いと考えられる。


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