ラーメンめぐり1


 大学時代の友人S藤と一緒に「ラーメンめぐり」なるものを、はじめて体験した。ドキドキだった。(いや、ホントに)
 私は一人暮らしを始めてから、少し少食になったようで、そんなに何店も回れるものかと、多少不安があったのだ。そんな私にS藤は、三店回るという。まあ昼に一食、夕方に一食ならいいが、三時のおやつにラーメンはキツイ。しかも、回る順番は、あっさり→こってり→とてもこってりだという。アホか・・
 さすがに私の異議申し立て(笑)が通って、二店だけにすることなったのだが、S藤は、スキあらば三店回るつもりであったらしい。

 当日、S藤は、わざわざ静岡の三島から東京に出てきて、昼に近所で合流。私のナビで中野の山頭火に向かった。ここのスープはとんこつで、限定100食の「塩ラーメン」が有名らしい。
 私のナビが宜しきを得て(?)、難なく中野に到着。すぐに駐車場も見つかり、店を探す。店が少しややこしい所にあったため、二人で山頭火の脇で「ねぇぞ」などと、地図と周りを見比べるようなアホなこともあったが、何とか山頭火に到着。私は味噌ラーメンがスキなのだが、「限定」の文字に引かれて、S藤と共に塩ラーメンを頼んだ。
 二人してカウンターに腰掛けると、目の前に「先着100名様味玉サービス」と書いてある。
 「味玉」って何だと思っていたら、店員が「サービスです」と言いながら、筒状の味付きおむすびを出してきた。

笑月「俺たちは先着100名のうちに入ったみたいだな」
S藤「何で?」
笑月「味玉でてきたじゃん」
S藤「どこに?」
笑月「これ(おむすび)が味玉だろ?」
S藤「ハァ?バカかお前!これのどこが味玉だよ!これはおむすびじゃあないか!大体これのどこが丸いんだよ!」
笑月「じゃあ味玉って何だよ!」
S藤「味付玉子のことだよ」

 その瞬間、自分がいかに恥ずかしい間違いを犯したと気付いた私は・・

「あ、味玉なんて略すなよ!ちゃ、ちゃんと味付玉子って言えよ!」
 ・・笑月逆ギレ

 その後、実際に先着100名内だった我々のラーメンには、しっかり「味玉」が入っており、私は少しバツの悪い思いで、その「味玉」を食べたのだった・・

To Be Continued


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