死刑囚の増大


 ここ数年の死刑判決の増大で、死刑囚が増えている。ここで言う死刑囚とは、確定者だけではなく、未確定者を含んでいる。
 確定者は1991年以降、50人台で推移しており、そんなに変化はないのだが、控訴・上告中の未確定者は、91−99年まで計29〜41人の間で推移していたが、2000年・47名、01年・52名、02年67名、03年・74名、04年3月30日現在・85名と、飛躍的に増大している。特に上告中の被告の数が増大している。これは、控訴審判決が多く出ている割に、最高裁判決が滞っているからだ。
 その結果、近い将来どうなるかというと、死刑確定者の飛躍的な増大が想定される。控訴審から上告審まで平均4年半かかると想定すると、今年から08年までの5年間のうち、06年を除いて、毎年10名くらいの確定があることになる。
 他方、近年、90年代と比べ、執行は控えられている。その昔、死刑確定者の多寡を表した「60(人)の壁」は、余裕で突破され、毎年何らかの理由で3名づつ既決したとしても、80人台になる。
 こうなったとき、法務省はどういう対応を取るのだろうか・・



inserted by FC2 system