裁判所・部 | 東京高等裁判所 | ||
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事件番号 | 平成21年(う)第566号 | ||
事件名 | 殺人、強要、詐欺 | ||
被告名 | A | ||
担当判事 | 中山隆夫(裁判長)高橋徹(右陪席)衣笠和彦(左陪席) | ||
その他 |
書記:中村晃 検察官:高森高徳 |
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日付 | 2009.7.15 | 内容 | 初公判 |
死刑囚・後藤良次の告発で話題になった、Aの控訴審初公判は、506号法廷で行われた。傍聴人は20数人であり、満席ではなかった。 検察官は、眼鏡をかけた白髪交じりの初老の男性。 弁護人は、眼鏡をかけた中年男性二人と、特徴のない中年男性二人の、合計四人。おそらく、私選弁護人だろう。 被告人は、士業事務所の個人経営者という感じの、大人しく知的な印象を与える、初老の男だった。短い白髪の下には、眼鏡が光っている。眉はやや太め。痩せており、肌は浅黒い。半袖のポロシャツと、黒い長ズボンという格好だった。 控訴審初公判は、10時30分から開始された。 裁判長『被告人、前へ』 被告人『はい』 被告人は、証言台の前に立つ。 裁判長『名前は』 被告人『A』 裁判長『生年月日は』 被告人『昭和24年9月15日生まれ』 裁判長『本籍は、変わりない』 被告人『はい!』 裁判長『無職ですか』 被告人『はい!』 裁判長『座って聞いていてください』 被告人は、裁判長に一礼し、被告席に座る。 弁護人のみ、控訴趣意を陳述する。控訴審で、一審の証拠CDの領置手続きをとったと述べる。 検察官は、書証は不同意、後藤良次証人は不同意、被告人質問はしかるべく、と述べる。 検察官側の請求証拠である一審判決は、弁護人は不同意。 刑訴法323条により、検察官は書証に同意する。 裁判長は、弁護人請求の書証六通却下、後藤良次の証人尋問、被告人質問も却下する。一審判決は証拠として採用する。 裁判長『以上で?』 弁護人『はい』 裁判長『結審します。8月24日月曜、3時。よろしいか?』 被告人『はい』 裁判長『いろいろ主張しましたが』 被告人『はい』 裁判長『証拠の特定なく、条文根拠なし。請求は却下します。被告人質問の必要なし。解りましたか』 被告人『はい!』 裁判長は、再び判決期日を告げ、10時32分に閉廷となる。 被告人は、感情を見せることなく、あまりにも短い審理を聞いていた。落胆した態度も見せず、退廷する。やけにはっきりとした声は、憤然としていたのだろうか。 傍聴人も、たった二分間での結審に驚いたらしく、「早いなあ」「全部却下ですね」などと話し合っていた。 | |||
報告者 | 相馬さん |