裁判所・部 東京高等裁判所
事件番号
事件名 住居侵入、わいせつ目的略取、殺人、死体損壊、死体遺棄
被告名
担当判事 山崎学(裁判長)
その他
日付 2009.6.11 内容 意見陳述

 傍聴は、定員割れのため、69人の枠があったが全員入廷可能になりました。
 しかし、当の本人は「自らが望む判決にして欲しい為、出廷はしない」とのことで、姿を現さなかった。

 被害者の姉と母親が証言者。

−被害者の姉の意見陳述−
 無期懲役判決は信じられない。死刑だと思った。常識では死刑、この事件は人がやることではないと思った。無期懲役だなんて不公平な判決。aは悪いことをしていない。家族や親戚一同、死刑だと思った。それ以外の判決だと思う人はいなかった。裁判で証言したのに、無期懲役ということで理解をしてくれなかったなんて、裁判をやった意味がないんじゃないのかと思った。残虐極まりないとまではいえないって、家族みんなaの最期を見ていないのにバラバラにされたのに・・・って思った。
 aは死にたくないのに殺された。殺されるまでずっと恐怖を味わっていた。
 『猥褻行為に至っていない』っていうのが判決の理由の1つになったのはおかしい。猥褻行為をしようと思ったのも罪なのに、刑が重くならないのはおかしい。
 aが殺されてなくても、怖がりだし、普通に考えて、外に出られなくなるほど、心がボロボロになると思った。
 無計画だったなんておかしい。人を殺そうと前から思っている人より、急に人を殺そうと思う人の方が怖い。急にやる人のほうが、実行を回避できないから。
 やけどと結びつけるのはおかしい。人はコンプレックスを持つほど、強くなれるのに、逃げてる。
 反省なんて言葉だから誰でもできる。自白は証拠突きつけられてから言ったんでしょ?それで反省だなんておかしい。
 逮捕されるまでずっと不安で生きた心地がしなかった。なのに、本人はaがいなかったことにして、普通に生活していた。許せない。逮捕されてから自白するなんておかしい。
 aには明るく楽しく過ごそうと誓った。aはそれにしっかり答えてくれたと思う。だけど、結局aはいないから寂しい。
 仕事とかして、忙しくさせて寂しさを紛らわしている。空白の時間が極力ないようにしている。
 20代でまだまだ未来があって、結婚したり、子供産んで子育てしたりと様々なイベント(楽しいことや悲しいことすべて)があり、これからって時に、aなしで過ごすのかと思うと寂しい。
これから家族みんな、楽しく生きていけるかわからない。今までaがいたのに、いないから寂しい。
 公園で子供を見たけど、その中にaみたいに誰かに殺される子がいるんじゃないかと思ってしまう。街ですれ違う人が、急に自分を殺したり、逆に被害に遭うんじゃないかとかって思ってしまう。何を考えているかわからないから。
 2008年4月18日、顔をあわせずに挨拶したから後悔している。ちゃんとした対面ができなかったからつらい。
 もし控訴審判決で無期で刑務所で作業していたら、生きるための事を刑務所がさせてるのは不公平。
 死ねばいいのにって思う。闇サイトの判決をニュースで見たとき、涙が出た。この判決では死刑の人が出たのに、こっちは出ていない。同じくらいのことをしたのに、死刑にならないのはおかしい。死刑しかない。

−被害者の母の意見陳述−
 日が経つにつれ、悲しみが深くなっている。毎日、普通の生活をしなきゃいけないって思っているけど、aの写真を見たりしてると・・・寂しくなる。車を運転したり、仕事したりと生きているaをふと思い浮かべる。aを取りにいく光景や、ニュースでaの顔が出たときの様子も浮かんでくる。前みたいな生活には絶対にならない。戻れないし、そうなるのは切ない。
すべてが切ない、一番は、aの顔や姿(最期の)を見たかった。突然最期の姿を見ずにいなくなってしまったのはつらい。
 aの存在は大きかった。aにはたくさん助けられた。aは大黒柱だったかもしれない。
一審以降、涙もろくなったと思う。aがいなくなったことで、ちょっとした事でも、涙が出てくる。毎日aのことで、会えないことで頭がいっぱい。
 当日、東京に駆けつけたのに、何もできずに助けられなかったから、すぐ近くにいたのに、何もできず、ごめんって思う。
 遺骨となるまで3ヶ月かかったが、長かった。
 もうすべてにおいて涙が出る。
 今、みんなには、私がaに何をすればいいのか、aはみんなに何をしてほしいか、どうして殺されなければいけなかったのか、教えて欲しい。殺されなければいけなかった理由、考えても答えが出ない。これからも出ないと思う。
 まだお墓は作ってない。
 頭の中では整理はできているが、心では整理ができていない。 われわれ家族みんなトンネルに入り込んでしまった。これから何を目標に生きていけばいいのか、みんなしてわからない。そういうことがすべて、2008.4.18から止まっている。このトンネルは、星島が死刑になってくれたら、aも少しは気が楽になり、抜け出せると思ったが、死刑ではないため、まだトンネルにいる。死刑になると思っていた。aは悪いことをしていないし、あれだけの殺され方をして、死刑にならないで生きているなんて、a的にも家族的にも精一杯のことをしてきたのに、納得がいかない。
 一審はaやみんなの意見をすべてまとめて代弁した。この証言がすべて伝わると思っていた。
 2009.2.18の理由は理解できないし、説得力もない。残虐性に欠けるという点が一番納得できない。これほどまでに残虐な犯行に及んでいるのに、残虐性に欠けるというのはおかしい。aの最期を家族の誰もが一目も見ずに、姿を消したいって思うのはナゼ?判決の理由を聞いて、aを馬鹿にしてるのかと思った。一人の人間ですよ?ってか、強姦しようがしまいが、連れて行ったこと自体が悪いこと。
 最期の時間は、言いようもない恐怖と戦いながら、生きようって思っていたと思う。
 一審の結果を聞いて、頭が真っ白になった。死刑しかないと思っていたのに、無期だったから、なんだったんだろうって思った。日本の裁判は、一般人からすると難しい言葉ばかりを並べて、加害者に有利になるようにしてるんじゃないかって思った。aも一審の結果を聞いて、納得いってないと思う。不公平。aのことを全く考えていない。微塵も感じていないと思った。この事件で死刑にならないと、日本は狂ってしまうと思った。
 aの必死な思いを分かって欲しい。

事件概要  被告は2008年4月18日、東京都江東区のマンションにおいて、猥褻目的のため部屋に侵入し、女性を殺害したとされる。
報告者 Sakuyaさん


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