裁判所・部 東京高等裁判所・第九刑事部
事件番号 平成20年(う)第1329号
事件名 住居侵入、強盗殺人、窃盗、建造物侵入、有印私文書偽造、同行使、詐欺未遂、強盗未遂
被告名
担当判事 原田國男(裁判長)田島清茂(右陪席)左近司映子(左陪席)
その他 書記官:関根、木所
検察官:高口英徳
日付 2008.9.17 内容 初公判

 被告人は頭に円形脱毛症があり、長身で痩せていて目が大きく童顔で口をポカンと空けた独特の純朴そうな風貌で、一審の長野地裁松本支部の判決で仮釈放の慎重な運用を求める等、指弾された凶悪犯像とはおおよそかけ離れた印象の中年男性であった。裁判官の質問にゆっくりと丁寧な言葉遣いで?小さい声で答えるが、ほとんどと言っていいほど聞き取れない。心身ともに重大な「疾患」があるのは明白な様で、仮釈放の可能性は果たしてあるのだろうかと感じた。

被告人「東京高等裁判所・・ある意味・・その検察官・・・もし宜しければ・・8月・・控訴趣意書・・・有難いことです」
被告人「医者にどんな状況か見て・・・よろしゅうお願い申し上げます・・・なるべく隣の方の迷惑にならないよう、刑務官の方に迷惑をかけないよう・・意志を伝えるために報知器を・・この裁判長くなるかもしれない・・論告求刑・・結審までいって・・」

 裁判用語が多かった感じがする。
 右陪席の判事(主任)が被告人の言っていることを掻い摘んで聞いていく。それによると被告人は肺に水が溜まっている健康状態であること、被害者の方には心のなかで深く謝罪しているとのこと。
 遺族らしい中年女性と、付き添いの女性検察官が傍聴席にいたのだが検察官からの質問はなかった。
 裁判長は「本日はこの程度で」と淡々と結審を告げて控訴審判決を10月8日13時30分からと述べてとっとと法廷を出て行った。

 被告人は深く頭を下げて拘束されるが、拘束されるとき緩々だったズボンが膝下までずり落ちてしまった。
 一瞬にやついた刑務官と被告人はヨボヨボと病人のような足並みで退廷していった。

事件概要  被告人は強盗目的で、2007年7月17日、長野県安曇野市の県営アパートの住人を殺害し、現金52000円の入った財布を奪ったとされる。
 その他余罪あり。
報告者 insectさん


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