裁判所・部 東京地方裁判所・刑事第一部(単独係)
事件番号 平成20年刑(わ)第3253号等
事件名 詐欺
被告名 A、B、C、D、E
担当判事 西連寺義和(裁判官)
その他 書記官:建部
検察官:島村浩昭、白石俊輔、望月栄里子、猪股正貴、秋間俊一
日付 2009.6.16 内容 被告人質問

 開廷間際5人の弁護人と中年女性書記官が、今後の期日について「そういうことは弁護人の間で相談して決めていただかないと(笑)」と談笑しつつ話し合っていた。示談の展開によって論告弁論の日を本日ではなく別の日にするという話が出ていた。
 傍聴席はおそらくは被告人の関係者なども在廷していてそれなりに埋まっていた。
 1名あたり刑務官2名に伴われて法廷に来た被告人5名のうち、4名はいずれも170cm代のノーネクタイのスーツ姿で、困ったような表情の色白の男性、生真面目そうな角張った色白の職人風男性、肌が荒れている陰のある優しそうな男性、リーゼントの大人しそうな色白の男性とどこにでもいるような新卒の新入社員のような感じ、小柄な1名は色白で人相も所作もアウトローのような感じである。なおこの法廷に来ていた刑務官の一人は東京拘置所で一般人の面会の受付も担当している無愛想な男だった。
 裁判官と検事は若いやや横に広い普通の男性。

 開廷すると前回検察官から一部不同意があった弁28〜29号証のDの示談関係が同意されることになった。aさんとの間で示談が成立して、被害金額が被害者のもとに戻っているとDの弁護人は述べた。
 Aの弁護人は高校のときの担任の先生が書いた書証を請求して検察官の同意が出て内容を読み上げた。
弁護人「私は高校1年から3年間A君の担任でした。高校のときのA君は穏やかで明るくユーモアがあって友人も多かった。お調子者だったこともあり人としての弱さがこのような事件を起こしてしまった。A君には帰れる家があり、悪い関係さえ断ち切れば2度と事件を起こすことはないでしょう。これからも見守り続けていきたい」
 他の被告の弁護人も被告人質問に入る前にいろいろと書証を提出した模様で、色黒のバーテンのような証人も弁護人の指示で証人カードを書いていた。
 被告人質問を傍聴する予定だったが山口判事が検察官に怒りだした法廷に見入ってしまったため叶わなかったが、検察官は被告人質問のなかで誰か分からないが、スーツの被告に「起訴されていない事件は何円だったの」(被告は100万円と回答)「大方は失敗していたってことになるわけ?」と追及していた。
 審理の終盤に被害弁償の関係は早く確定して求刑にも関わってくるので検察官に開示するようにとの話が出ていた。

 次回期日は論告・弁論で6月30日13:30〜15:00、次々回は判決期日で7月10日16:00〜と裁判官は弁護人に告げて閉廷した。

 弁護人は法廷の外の廊下で5人サークルになって「現金書留でやる以外に手がない」などとじっくり話し込んでいた。そのあとそれが終わるのを待っていた被告関係者(白髪の中年女性、バーテン風の男性、母娘らしき女性たち)と打ち合わせをしていたが、多額の被害金額に上る事件概要を見る限り実刑の可能性は濃厚に思えた。

報告者 insectさん


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