裁判所・部 | 東京地方裁判所・刑事第二部(単独係) | ||
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事件番号 | |||
事件名 | 強盗、強盗未遂、業務上横領、公務執行妨害、傷害 | ||
被告名 | A | ||
担当判事 | 山口裕之(裁判官) | ||
日付 | 2009.6.16 | 内容 | 判決 |
単独体では異例の重い量刑の判決の言い渡しがあったので急遽報告する。 被告人は痩せたいかにも気性の荒そうな顔をした中年男性。 −主文− 被告人を懲役12年に処する。未決勾留日数のうち150日をその刑に算入する。 −理由− 犯罪事実は起訴状7通の記載の通りで、関係各証拠により判断しました。被告人には累犯課徴となる前科が1犯あり、平成15年に前橋地裁で、太田市内における強盗などにより懲役5年6月に処せられ、平成20年7月12日にその刑の執行を終了したものです。 量刑の理由ですが、本件は強盗5件、強盗未遂2件、業務量横領1件、公務執行妨害1件、傷害1件の事案です。 強盗は遊興費欲しさという動機からで、酌むべきものはありません。強盗は6件はコンビニで、1件は漫画喫茶で、それぞれ店長にナイフを突き付けて反抗を抑圧し、レジから現金を奪った計画的な犯行である。7件も行われていて被害者の恐怖は大きく犯行が与えた社会的影響も軽視できない。 業務上横領は被告人は前刑の刑務所を出所後に新聞販売の仕事をしていたが、仕事がきつく嫌になったことから釣銭用に渡された現金18万4000円を横領したものである。 公務執行妨害、傷害は拘置所内で看守の態度が気に入らないとして1回拳骨で殴り1回顔面を膝蹴りしたものである。 被告人は昭和63年から平成15年の間にも窃盗、同未遂、傷害などで服役しており、強盗などの服役前科を含む前科7犯を有し、前刑の強盗は相手の反抗を抑圧しているところなど今回と同様の犯行である。満期出所後わずか2ヶ月で起訴状記載の犯行に及び3週間あまりの間に連続して行われたもので被告人の規範意識の鈍磨は深刻である。 そうすると被告人の刑事責任は重く、素直に犯行を認めていることを考慮しても主文の刑は免れない。 そのあと淡々を控訴の説明をして終わった。 | |||
報告者 | insectさん |