裁判所・部 東京地方裁判所・第一刑事部
事件番号 平成18年特(わ)第498号等
事件名 証券取引法違反
被告名 堀江貴文
担当判事 小坂敏幸(裁判長)松田道別(右陪席)平野貴之(左陪席)
その他 書記官:菊地明弘
検察官:高橋久志、市川宏、藤野晃俊、入谷淳
日付 2006.10.27 内容 証人尋問

 過去3回傍聴券の抽選に外れましたが、この頃には堀江被告の裁判の人気が凋落し、傍聴券交付が先着順になっていました。9時に裁判所に並んだ結果、傍聴に成功しました。
 しかし、本件は経済犯罪なので、裁判の内容は理解が難しいです。法廷の中には、膨大な資料が書記官席、検察官席、弁護人席のそれぞれの後ろに置いてありました。

 この日の公判はライブドアの子会社のバリュークリックの経理担当の人と、ライブドア本社の経理担当の女性に対する証人尋問だった。前者は検察側の証人、後者は弁護側の証人。今日でちょうど検察側の立証が一応終わり、今日からは弁護側の立証に入った。

〜以下、理解できた部分を記載〜
 バリュークリックの経理担当の人は、架空のものだと知りながら黒字の決算書を作成したと証言。これに対し、弁護側の反対尋問で「その当時は架空のものだとわからなかったのでは」という疑義が差し挟まれた。「どうして営業のことは把握していないのに、実態のない取引について売り上げを計上するとわかったのか」とかなり突っ込んだ質問が出た。
 また、ライブドア経理担当の女性に対する証人尋問では、経理については宮内さんや中村さんに相談しており、それを飛び越えて被告人に相談しようとは考えもしないという証言が出た。
 なお、検察OB、いわゆる「ヤメ検」の弁護士が被告の弁護団に加わっている。その弁護士が主に質問していましたが、この人が担当の検察官よりも検事のように見えた。検察官から、何度も「その質問は立証趣旨に反する」という異議が出た。検察官は「公判前整理手続きを無にするもので、認めるべきでない」「論点が広がりすぎるため適切でない」と弁護側の質問を制限しようとした。実際、5〜6回のうち、1回は「尋問を許可しない」と判断された。
 また、こんなことも・・・

検察官「異議あり、その質問は立証趣旨に反します」
弁護人「まあ、そういうことも考えられるが、ではこの場で立証趣旨を追加します。立証趣旨は、平成16年9月16日の戦略会議の状況」
検察官「異議あり、それはさっき許可しないとされた内容ですし、主尋問の立証趣旨を逸脱します」
弁護人「さっきのは平成16年9月9日の戦略会議の状況です。今から証人に示すメモには、証人が書いた部分と中村が書いた部分があり、それがどういう目的が書かれたかが大きな争点になっています。弁護側としては、検察官の主張とは違うということを証明する。それが今からの尋問で明らかになります」
 (3人の裁判官がうちわでコソコソ話し合い・・・。)
裁判長「まあ、それは立証趣旨に入りますね・・」
検察官「裁判長、意見を(言わせてください)・・・」
裁判長「あ、いいです。尋問を許可します」
(小規模な笑いが起きる)

 検察官が裁判長に無視されてしまった。

事件概要  堀江貴文被告は、以下の犯罪を犯したとされる。
1:宮内亮治被告らと共謀し、2004年9月期連結決算で自社株売却益や架空売り上げを計上。約3億円の経常赤字を50億円の黒字に粉飾した有価証券報告書を関東財務局に提出した。
2:宮内被告らと共謀し、ライブドアマーケティングの株価を上げて売却することを計画。04年10〜11月、傘下の投資事業組合を通じて買収済みだったマネーライフ社を株式交換で子会社化するとの虚偽の発表をした上、粉飾したLDMの決算短信を公表するなどした。
報告者 Doneさん blog


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