裁判所・部 東京地方裁判所・刑事第十三部
事件番号 平成18年刑(わ)187号
事件名 建造物侵入
被告名
担当判事 齋藤巌(単独)
その他 書記官:黒田
検察官:森、岡、児堀
日付 2006.2.28 内容 初公判

 B被告の初公判は、510号法廷で、午前11時から行われた。
 検察官は、揉み上げの長い色白の30代ぐらいの男性。この検察官は、開廷前に、書記官と、「追起訴は3月6日の頭と言っていたんですけど・・・・」と話していた。
 少し後に、眼鏡をかけた40代ぐらいの検察官が入廷する。その検察官は、開廷前に書類に何か書いていた。
 被告人は、やや茶髪がかった髪の、襟足が肩に届くぐらいまである、細身の若い男性。目の細い、変わった顔立ち。灰色のトレーナーに黒いズボンといういでたち。開廷前には、周りをきょろきょろ見回していた。
 弁護人は、髪の短い2〜30代の男性。被告人に何か話しかけ、被告人はそれに対し礼を言っていた。その後、被告人は笑いながら弁護人と何か話していた。
 傍聴人は、私を除いて2名だった。
 裁判官は、一名だけ入廷する。

裁判官「それでは開廷します。被告人、前に立ってください」
 被告人は、証言台に立つ。
裁判官「名前は?」
被告人「B」
裁判官「生年月日は?」
被告人「昭和55年6月18日」
裁判官「本籍は?」
被告人「千葉県柏市」
裁判官「住所は?」
被告人「同じです」
裁判官「実際に住んでいた所は?」
被告人「東京都豊島区」
裁判官「職業は?」
被告人「飲食店従業員」

 続いて、検察官が起訴状を読み上げる。

−起訴状−
 被告人は、A、C、氏名不詳と共に、カード情報を盗撮する目的で、平成17年9月5日に、東京都豊島区池袋要町ATM出張所に進入したものである。

裁判官「今読み上げられた起訴状の事実に間違っているところはありますか?」
被告人「無いです」
裁判官「弁護人は?」
弁護人「被告人と同意見です」

 検察官は続いて冒頭陳述を読み上げる。

−冒頭陳述−
 被告人は、杉並区で出生し、高校卒業後、旋盤工として就業するが、退職し、事件時は無職だった。
 被告人には婚姻暦はなく、前科前歴等もない。
 犯行に至る経緯。平成17年、被告人は、裏の職業を紹介しているサイトで盗撮の仕事を知り、平成17年9月5日に、ホテルで石渡と合流し、現場で、石渡からカメラを受け取り、被告人はカメラをATMに設置し、石渡や共犯者が、入金を装い、映像を盗撮した。

 続いて、証拠の開示が行われる。
・甲2号証は、支店長の調書。
・甲3号証は、実況見分調書。
・甲4号証は、防犯カメラ映像の解析報告書。1番の写真には、9月5日に共犯者がATMに侵入しているのが明らかになっている。別の写真では、被告人が写っている。
・甲5号証は、ATMの操作状況。
・甲6号証は、デジカメの写真。
・甲7号証は、石渡の調書。本件犯行のメンバーは、石渡、白山、被告人、及び、振り込み役の25歳ぐらいの男だった、という内容。
・甲8号証も、石渡の調書。被告人の役割を述べており、被告人を特定している。
・甲9号証も、石渡の調書。白山の連れて来た男の確認を行っている。
・乙1号証は、被告人の調書。
・乙12号証までは、犯行を認める調書であり、犯行に至る経緯が記されている。
・乙14号証は、被告人の経歴など。

 検察官は、追起訴については次にあるのは確かだが、流動的な状況であり、追起訴、争いが無いのならば、次で終結する、と述べる。
 次回期日は3月22日午後1時30分から2時30分。場合によっては終結する事もありうる、と裁判官は述べて、初公判は終わる。

 11時30分まで予定されていたが、11時10分に終了。
 閉廷後、被告人は、弁護人から何か確認され、「大丈夫です」と答えていた。

事件概要  B被告は共犯と共に、2005年9月5日、カード情報盗撮の目的で、UFJ銀行に侵入したとされる。
報告者 相馬さん


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