裁判所・部 東京地方裁判所・刑事第五部
事件番号
事件名 強盗致死等
被告名
担当判事
日付 2005.9.9 内容 意見陳述

 被告は、小太りで丸顔の、5〜60代(60代の方が近く見える)に見える男だった。白髪を丸刈りにしている。上半身は白いシャツの上に、黒い、胸にPと書かれた半袖の上着を着ている。下半身は黒いズボン。

 この日は意見陳述が行われ、検察官により被害者遺族からの書面朗読が行われた。

−朗読内容−
 Dの法廷に出てますます辛くなった。威張り腐っていたDは小さくなっていた。D自身の知人の顔を見て会釈したが、私の目を見ようともしない。
 私はあの事件以来、ずっと苦しんでいた。吐き気、不快感、フラッシュバック。
 被害者は怒りを向ける先も無い。
 電車に乗っている時、父が娘を病院に見舞いに来たときのことを思い出し、悲しくなった。今は父も娘もいない。
 何故こんな事になったのか。何をする気も起きず、友人からのメールを返す事もできない。
 自分が沈んでいる事で、夫や子供達に対し済まないと思う。
 父に会いたい。それだけです。
 (Dが)父を法廷で、悪い詐欺師と言っているのでショックを受けた。死人に口なしだと思う。
 父が昔、詐欺で服役した時、悪い事は悪いと思ったので、そう言った。父は出所してから真っ先に娘を見に来てくれた。
 父と同じように、加害者らを、同じように酷く殺してやりたい。車で拉致し、裸にし、ガムテープで縛り、木刀で殴り、殺して埋める。そして、奪った金で飲み食いし、何気ない顔で暮らしていく。人間にそんな事ができるのか。一生許さない。
 私は、子供が成人したときに全てを話すつもりです。この事を忘れないように。
 誰も貴方たちを愛さないでしょう。刑務所で、寝るところ、食べる物があり、生きていけるだけでありがたいと思って欲しい。父が生きていれば、もっと言いたい事があると思う。
 刑務所でだらだら生きるのではなく、本当に反省して欲しい。
 父の声が聞こえます。もっと生きていたい。愛する家族に会いたい。B、D、E、A、お前らを一生許さない。

 次回期日は論告である旨を裁判長が伝えて、閉廷した。

事件概要  E被告は他4被告と共に、2004年9月24日、東京都江東区の路上で会社経営者の男性を拉致監禁し、50万円やクレジットカードを奪い、その後殺害したとされる。
報告者 相馬さん


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