裁判所・部 | 東京地方裁判所・第九刑事部 | ||
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事件番号 | 平成16年(わ)第2684号 | ||
事件名 | 逮捕監禁致傷 | ||
被告名 | A | ||
担当判事 | 菊池則明(裁判長) | ||
日付 | 2004.9.30 | 内容 | 証人尋問 |
この日の公判はまず、検察官と弁護人と裁判官の証拠や証人申請に関するやり取りがあった。このやり取りのなかで、この事件の被害者が行方不明となり、証人として出廷できない状態にあり、検察側では現在も被害者を捜索中であることが明かされる。この間に、その間に証人が入廷し、本来は被告人や刑務官が座る傍聴席を隔てる柵の前の長い椅子に座った(A被告は弁護人の前の席に座って、証人が入廷すると証人をちょっと間じっと見た)。 その後、この事件の捜査に従事した警察官に対する証人尋問が行われた。 証拠の写真についての質問(検察官の主尋問だったので、むしろ確認と言ったほうが適当ですかね)がつづく。 まず、被害者の破損したエプロンの写真について、被害者が被告人につかまれたためエプロンが切れたと供述したため、6月25日に撮影したと述べた。しかし、事件が起きたのは5月19日。どうして1ヶ月も後に撮影されたのかと質問されると、「担当検察官の支持です」とだけ答えた。 また、被害者の破損したウエストバックとケガの写真について、「5月22日撮影となっているが、これは間違いではないのか」という質問に対し、「はい、5月19日の間違いです」と答えた。なぜ間違えたのかという質問に、「被害者の供述調書をとったのが、5月22日だったので、それと混同としてしまったと思います」と答えた。また、ウエストバックを撮影したことについて、本件に関係があると判断したため撮影した。被害者が撮影するように頼んだかどうかは覚えていないが、関係ないから撮影しないでほしいとは申し出なかったと述べた。 これで検察側の質問は終わり、弁護側の質問となった。 この弁護士はヤメ検でかなりのご年配とあって、丁寧語を使っていませんでした(被告人質問ならともかく、検察官・裁判官、証人に対しても丁寧語を使わない弁護人は初めて見ました)。 弁護人:エプロンの写真はいつ提出したの? 証人:6月25日です。 弁護人:どうして事件の後すぐじゃなかったの? 証人:えー、事件が起きたときは、エプロンが破れたことはそんなに重要とは思っていなかったんですが、担当検察官に撮影するように指示されまして、撮影しました。 弁護人:うん、この事件は粗暴犯だから、警察官として気づくべきだったんじゃないですか? 証人:事件発生当時は、被害者のけがの方の撮影に重点においていました。 弁護人:あ、そう。ウエストバックの写真を見ると、バックに血がついてるけど、これは被害者の血ですか? 証人:恐らく、そうだと思います。 弁護人:鑑定とかはしてないの? 証人:鑑定はしていません。 弁護人:被害者の血液型とかは? 証人:わかりません。 弁護人:終わります。 証人はそのまま退廷した。 このあと、証拠についてのやり取りがつづく。 検察官の証人申請は、行方不明の被害者を除き、これで全て終わった。被害者に関しては今後も捜索をつづけるという。 また、検察官により、証拠の標目が読み上げられたが、この途中で、「被告人の前科関係とその判決文」というところで、A被告が大きくため息をしたときのように肩を動かした。A被告は検察官が標目を読み上げている間、検事をじっとみていることもあった(にらんでいるということはない)。 また、弁護側は被告人質問を請求し、裁判所にこれが認められた。 次回の期日は10月25日の午後2時からと決まった。菊池裁判長がそのことをA被告に伝える。 裁判長:では被告人。 A:はい(姿勢を正し、裁判長の方を見る)。 裁判長:次回は被告人にいろいろ聞きたいことを質問するからね。 A:はい。 裁判長:期日は10月の25日。 A:はい。 裁判長:2時から、426号法廷。 A:はい。 裁判長:わかりましたか? A:はい。 この日は、予定では3時間だったのだが、実際はたったの20分で終わった。 | |||
報告者 | Doneさん |