裁判所・部 千葉地方判所・刑事第一部A合議係
事件番号 平成18年(わ)第2195号等
事件名 強盗殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、死体遺棄、詐欺、窃盗、有印私文書偽造、同行使、強盗
被告名 A、B
担当判事 彦坂孝孔(裁判長)
日付 2007.6.6 内容 初公判

 午前9時半の締め切りまでに来ていた傍聴希望者は約10名くらいでした。31名定員でしたので抽選にはなりませんでした。その後、10時までには結構席は埋まってきました。
 被害者の関係者が数名いらしていたのと、記者も数名きていました。
 2分間の撮影の後、午前10時すぎA・B両被告人が入廷。2人ともとても殺人を犯すようには見えませんでした。
 被告人A・・40代前半くらいのガッチリと体格のよい男性。ポロシャツ、チノパンで小ぎれいにしていました。体の割りに声は小さかったです。
 被告人B・・50代の貧弱な印象の男性。気が弱そうに見えます。

 Aが主犯で詐欺2件、強盗殺人、別件の強盗で起訴されていました。Aは罪を認めているようです。弁護人は「自首した」という方向で罪を軽くしていく方向のようです。
 BはAの元部下であったということで犯行でもサポート的役割をしていたようでした。ネットのニュースなどでも出ているように起訴事実の一部を否認。松戸の資産家男性殺害についても死体遺棄は認めているものの「まさか殺すまでするとは思わなかった」とのこと。
 そして鉾田市汲上郵便局強盗についても郵便局の下見、車の運転をしていながら「強盗はしなくてもよいのでは」とAを止めたそうです。どちらの事件でもわずかな金額の取り分は受け取っているようですが・・

−事件概要−
 2005年頃。A、被害者と常総技研(Aが社長のリフォーム会社)の営業活動によって知り合う。そこから親交を深め、被害者とあだ名で呼ぶような仲にまでなる。この頃、Aはバカラ賭博などで大負けし、いつも金に困っており自社の偽造株券を使い詐欺事件を2件ほどおこしていた。(発覚は逮捕後)
 2006年4月17日。午前、A、Bを誘って被害者宅に強盗に押し入ろうとするも被害者不在のため一時解散。何故Bを誘ったかというとBにも数千万円の借金があり、Bなら加担するだろうと思ったから。
 午後、被害者と連絡が取れる。以前借りたお金を返しに行くと手はずをつける。
 午後7時ごろ 両名、合流し被害社宅に押し入る。ごく普通の料理用包丁で被害者を脅し、ロープ、ガムテープなどで緊縛。最初はAがBにやらせようとしたが「うまく縛れない」とBが拒否したのでA自身が行った。クレジットカード、暗証番号を聞き出し、数時間は被害社宅応接で監禁したが夜になりAの車で外に連れ出す。
 4月18日。深夜、殺害場所を求め取手市内を車を流していた。Bは被害者を気遣いコンビニで食べ物を購入し、自ら食べさせてあげたとのこと。
 午前4時ごろ A「まっちゃん、そろそろやっちゃおうとおもうんだけど」の声でBも了解。Bが車から被害者を連れ出し、Aが背後から包丁を突き刺したがロープが邪魔でうまく刺さらなかった為、馬乗りになり被害者の左胸を刺す。被害者、致命傷で失血死。
 午前7時、一旦解散。
 夕方、再度合流し茨城県鉾田市の山林に遺体をスコップで穴を掘り、棄てる。凶器は突き刺さったまま。
 4月19日、行きつけの店の店員にお願いし、被害者のクレジットカードから550万円を引き出す。
 6月27日 鉾田市の現場を観察しがてら、同市の汲上郵便局で、Aが火炎瓶に見せかけたペットボトルなどで局員を脅し、現金約110万円を強盗。しかしそのうち90万円を出口で客の女性とぶつかり落として逃走。ここではBは下見と運転係で強盗を静止したとのこと。(Bの取り分は3万円くらいだった)

 その後、証拠開示を行い、犯行に使用した包丁が提示されました。

事件概要  両被告は、強盗目的で2006年4月17日、千葉県松戸市の被害者宅で被害者を脅してキャッシュカードを奪って現金を引き出した上、翌日茨城県取手市で被害者を殺害したとされる。
報告者 レイさん


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