裁判所・部 大阪高等裁判所・第1刑事部
事件番号
事件名 殺人、現住建造物等放火
被告名
担当判事 福崎伸一郎(裁判長)野口卓志(右陪席)酒井英臣(左陪席)
日付 2016.6.23 内容 鑑定人尋問

 実際に、狭い1001号法廷での傍聴をした人々によると、3年ぶりに再会された 平野区母子殺害・放火被告事件の再控訴審の公判(「第2次」控訴審・第2回期日)は、およそ、次のような要領だったという。

1.冒頭に、新しい裁判長(大阪高等裁判所第1刑事部の高裁部総括も兼ねる)から、担当裁判体を代表して、裁判官の入れ替わりによる弁論更新が行われた。{刑事訴訟法404条同法315条

2.そして、野口卓志酒井英臣両陪席判事立会いの下、検察側申請の鑑定人が、被告人が「合法的に」欠席{刑事訴訟法388条等参照}する中、証言台に立った、とされる。

−陳述と尋問の要領−
 被告のDNAは、凶器の紐(正確には、散歩用の犬リード)からは一切、検出されなかった。いわゆる21世紀型の超精密なDNA鑑定を実施したにもかかわらず、一切、出てこなかったということだ。
検察官「時間の経過により、被告のDNAが自然消失したということは考えられないのか、どうか?」
鑑定人「本件資料(犬の散歩ようリード紐)の保管状況などから、検察官ご指摘の質問は、成り立たないと、本鑑定人は断言するもので有ります」

−訴訟進行−
 このやり取り(尋問)が完全に終了すると、新裁判長は3人の判事を代表して「これで審理は終結し、来る9月13日の期日には、第二次控訴審としての最終弁論を実施し、特段の事情がない限り、次々回には高等裁判所としての判決を宣告する」旨を告げた。

−(後記)−
 かくして、今やウィキペディア電子辞書を通じても、事案のポイントであればつかめる本件であるが、なお、TV報道では、記者会見場で、主任弁護人の後藤貞人弁護士は、「本来、きちんと調べるべきタバコ吸殻は完全廃棄されてしまい、どうでもいいものを追加で調べてゆくというのは、社会的にもおかしいことではないか」と述べていたし、どうやら、この会見に同席していた記者からも、これに同感、同意する声が漏れていたという。
 そうすると、普通の純粋一般の傍聴者がゼロに等しいこの公判だが、司法記者や、司法関係者にとっては、来るべき第2次控訴審判決の裁判結論なり、判決理由の核心部分については、もう、未来予測が出来上がっているとみて間違いないだろうし、おそらく、被告人ご自身も、特段の事情がない限り、来るべき控訴審判決には参加しない、ということなるだろうと強く推定される。
※参照民間サイト:松山大学法学部元教授のwebサイトより
報告者 AFUSAKAさん


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