裁判所・部 | 京都地方裁判所・第一刑事部 | ||
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事件番号 | |||
事件名 | 強盗殺人、現住建造物放火、建造物侵入、窃盗、強盗殺人未遂、窃盗未遂 | ||
被告名 | A | ||
担当判事 | 東尾龍一(裁判長) | ||
日付 | 2004.9.24 | 内容 | 判決 |
カメラ撮影が終わり被告が入廷するや無期懲役(未決拘留420日算入)が言い渡される。 まず罪となるべき事実で事件前の多くの窃盗の余罪が明らかにされた。 一人っ子で両親に甘やかされて育ったため自己中心的で虚栄心も強い被告は学費稼ぎのアルバイトも長続きしなかった。 京都経済短大の学費納入に迫られたのが動機で、事件前の単純な窃盗数件がうまくいったことに味をしめた被告は犯罪に対する罪悪感がなくなった。 事件当時、窃盗が家人が中にいるなどの理由でうまくいかなかった被告は人を殺してでも金を奪おうと考え、大包丁と金属棒の他、小包丁も足に装着し、第1被害者の主婦の家に赴いた。 犯行は残虐そのもので窃盗をしているところを主婦に見られるや包丁で切りつけ主婦が悲鳴を上げて階段を降りると『警察に通報されるかも知れない』と顔や顔面をメッタ刺しにして殺害した。 半日後には老人の家に侵入し漬物岩で頭を殴りつけた。 東尾裁判長は『死刑選択において被告に有利になる』を連呼し、やたらと被告の情状を酌んでいた。 死刑回避の情状としてまず最初から強盗殺人を計画しているのではないこと、2番目の被害者は重大な痴呆後遺症が残ったものの検察の言うように殺人被害者と変わらないということまでは認定できない、大学の学費に切迫していた、前科がなく未だ23歳という年齢であるということを強調した。 目つきの鋭い検事は量刑に不服なのかメモを盛んに取り、奇抜な格好の弁護士は腕組みをして天井を見上げていた。 最後に被告に『あなたのしたことは本当に重大です』と被告を諭した。 通訳は同時通行的に小声で入ったのであまり気にならなかった。 被告は『分かりました』と日本語で答えた。 被告の体格は大きく、終始しかめ面で、肌がやけに白いのが印象的であった。 | |||
報告者 | insectさん |