裁判所・部 甲府地方裁判所・刑事部
事件番号 平成15年(わ)第400号等
事件名 横領、傷害致死、逮捕監禁、殺人
被告名 阿佐吉廣
担当判事 川島利夫(裁判長)
日付 2006.2.15 内容 証拠調べ

 公判は、301号法廷で行われた。
 報道記者席は12席指定されていたが、記者は4人しか座っていなかった。記者を除けば、傍聴人は、私を除いて5名しかいなかった。
 弁護人は、大熊弁護人と、髭を生やした30代ぐらいの男性と、髪を短く刈った30代ぐらいの男性の三人。
 検察官は、眼鏡をかけた白髪交じりの50代ぐらいの男性と、ぽっちゃりとした30代ぐらいの女性の二名。
 司法研修生が二人来ており、裁判官の近くに座っていた。
 被告は、髪を丸坊主にしている。浅黒い肌。がっちりした体格。鷲鼻で、やや垂れ目で、目が細い。上半身には黒いジャンパーを着ている。被告人用のベンチに、二人の刑務官に挟まれて、傍聴席に背を向ける形で座る。公判前から公判が終わるまで、概ね、目を開けて、まっすぐ前を向いてじっとしていた。
 9時58分ぐらいに、大熊弁護人が職員に呼ばれて、法廷の外に出て行った。10時4分ぐらいに戻って来て、他の弁護人と、これからの公判の事について話す。被告人にも話しかけていた。
 10時10分ぐらいに裁判長たちは入廷し、公判は開始される。

裁判長「名前は?」
被告「阿佐吉廣です」
裁判長「前回に続いて審理を行います。座って聞いていてください」

 被告人は、被告人用のベンチに座る。
 弁護人からは、日記や報告書の証拠請求がなされた。検察官は、それに対し不同意。弁護人の花屋の裏付けに関しては、検察官側の請求に同意すれば、検察官も同意する、と検察官は述べる。弁護人は、検察官の129号証に同意し、検察官も、弁護人の花屋の裏付けに同意する。
 弁護人の報告書は、アリバイの関係であり、(花屋の)カーネーション販売に関する聞き取り。検察官側のものは、花屋の明細書を添付した聞き取り書。鉢を大量に仕入れ、カーネーションなどをラッピングし、店頭販売している、といった内容。
裁判長「日記の一部について、開示は?」
検察官「ただ今チェックをしています」
 チェックが終わった後に、改めて意見を述べるつもりらしい。
 弁護人が行った車の実験については、弁護人の実験日の気象状況などを検討して意見を述べる、と検察官は述べた。
 裁判長は、弁護人の証人請求と被告人質問の要求に関しては裁判所が必要性を判断して決定を行う、と述べる。
 裁判長は、次回期日を3月1日の午前10時から午後4時までに指定し、この日に全ての証拠調べを終える予定である、と告げる。弁護人もこれに同意する。また、検察官の論告は、5月18日の午前10時に指定し、双方とも同意する。
裁判長「被告人、立ってください。今日の手続きはこれで終わります。期日は述べた通り、3月1日午前10時からと、5月18日午前10時からです。以上で終わります。」
被告「はい」

 公判は、12時まで予定されていたが、10時20分ぐらいに終わった。

 若い男性の記者に聞いたところ、弁護人の方から証拠調べの要求があったために、いったん求刑がなされたにもかかわらず審理が再開されていたらしい。
 弁護人は、公判が終了してから少しの間廷内で打ち合わせを行っていたが、暫くすると出てきた。その後、法廷の外の廊下で、関係者と思われる若い傍聴人の女性と「証人と連絡が取れない」「携帯にかけても通じない」等と話していた。

事件概要  阿佐被告は以下の犯罪を犯したとされる。
1:1997年3月、山梨県都留市のキャンプ場で、酒に酔って暴れた自分の会社の従業員を暴行し死亡させた。
2:2000年5月14日、山梨県都留市のキャンプ場で、乗用車で当て逃げ事故を起こした自分の会社の従業員2名を殺害した。
 阿佐被告は、2003年9月26日に逮捕された。
報告者 相馬さん


戻る
inserted by FC2 system